総論 会派 委員名 回次 -

2 憲法の本質的役割、現憲法の三大基本原則の意義

憲法の本質的役割
  • 法律は国民に対する規範であるが、憲法とは、歴史的経験を踏まえ、国に対する規範であるという点が異なる
自民 愛知治郎 162 3 - 18
  • 党の論点整理(平成16年)は、憲法が権力制限規範にとどまるだけではなく、国民の利益、ひいては国益を守り増進させるための公私の役割分担を定め、国家と国民とが協力し合いながら共生社会をつくることを定めたルールとしての側面を持つものであることをアピールしていくことが重要であるとしている
自民 若林正俊 161 6 - 10
  • 国家による自由が拡大し、国の役割が大きくなっている今だからこそ、国家権力を制限することにより国民の権利を守るという憲法の制限規範性が強調されてよい
民主 前川清成 162 4 - 18
  • 多数者の意思、すなわち公に対して、人間の尊厳を確保するため、私の権利を保障するところに憲法制定の理由がある
民主 前川清成 162 6 - 17
  • 党の憲法調査会中間報告(平成16年)は、(1)日本国民の意思を表明して世界に対して国の在り方を示すという宣言的機能と、(2)旧来型の規範的機能とを持った新たなタイプの憲法を創造していくべきとしている
民主 簗瀬 進 161 6 - 11
  • 憲法は権力者に対して手を縛るものであり、国民に責務を課すものではない
共産 吉川春子 161 6 - 14
憲法典の在り方
  • 解釈論が先行すると、どうしてもそのときの政治のパワーバランスにより偏った判断がされる危険性があるため、国民に分かりやすく、見える形で、憲法に国の基本方針を定めるべき
自民 秋元 司 161 3 - 8
  • 憲法上様々な問題があるにもかかわらず、解釈で切り抜けていくという手段に訴え続けることは、憲法の軽視・無視を助長し、かえって危険な状態を招く
自保 谷川秀善 154 II - 7
  • 憲法規定は、余り細かく定めずに運用の幅を持たせ、最終的に国民のために良い政治ができればよい
自民 舛添要一 162 2 - 11
  • 現行憲法が重要視する個人の権利、尊厳という価値に加え、新憲法においては、子々孫々の利益についても念頭に置くべき
民主 鈴木 寛 162 3 - 6
  • 新しい憲法においては、財政規律の在り方にしても環境への配慮にしても、未来の世代への責任について、きちんと規定していくことが我々の責任
民主 松井孝治 162 4 - 15
  • 歴史総括は、(1)アジアとの新しい21世紀の共同体構想の不可欠の前提であり、(2)この国の最大の問題点が現時点でも自己肥大する官僚制にある点で重要
民主 簗瀬 進 162 6 - 4
  • 国家とは、国民の生命・財産、領土を守るある意味では他国に対して排他的な存在であり、その国家と国民との関係を規定付けるのが憲法であるが、一方で、世界の人々のための日本でもあるとの考え方に立ち、憲法は、国際的な視点や世界における日本の位置付けを重視すべき
民主 若林秀樹 162 6 - 6
  • 憲法は、現役世代のみならず将来世代のことを十分に視野に入れた内容のものでなければならない
公明 渡辺孝男 162 3 - 9
  • 条文に書くべき部分とそうでない部分を区別して考えるべき。天皇とは何かというような千年以上前から伝わってきたような部分はあえてまずい文章で書く必要はないが、国のマネジメントに関する部分は明確に書くべき
参院 椎名素夫 147 4 - 7
憲法の表現
  • 憲法は、美しい日本語で、分かりやすく、格調ある表現で書いてほしい。前文ほど分かりにくい文章はない
自民 片山虎之助 147 3 - 13
  • 憲法は英文憲法と対照しながら見る必要があり、逆に、憲法を英語やフランス語に翻訳するときは、どういう言葉を使うかが重要になる
自民 舛添要一 161 3 - 3
  • 人により解釈が異なってくる憲法には問題がある。簡明で誰にでも理解できる、時代に即応した憲法を日本人の手でつくることが求められている
自民 森田次夫 159 7 - 18
  • 憲法改正の是非を決める以前に、憲法を易しい言葉に訳すことにより、国民の憲法に対する興味を引くことができるのではないか
民主 ツルネン マルテイ 156 6 - 22
  • 憲法は国家の根本規範なので、分かりやすいことも要件の一つであり、義務教育の最高学年である中学3年生の学習レベルで分かることが望ましい
公明 加藤修一 162 4 - 10
憲法と現実との乖離
  • 陸海空の戦力を保持する以上、現実が憲法から乖離したのではなく、憲法が現実に取り残されたと認識する。ただし、平和憲法と言われる基本理念は世界に冠たる政治哲学であり、大事にすべき
自民 浅野勝人 161 3 - 11
  • 国民一般に憲法論議の機運が高まっているとは言えず、憲法と現実が懸け離れている部分、例えば9条、89条などについて議論を呼び起こし、方向性を明確にしていく作業が必要
自民 山本順三 162 4 - 17
  • 9条、15条、25条などを読んでも本当にこのとおりにはなっておらず、おかしいことがあっても改正しないままほったらかしてきたことは、国会議員の責任である
民主 田名部匡省 162 4 - 6
  • 党の憲法調査会中間報告(平成16年)は、日本の憲法状況には空洞化と形骸化という大きな問題があり、この発生原因は、国内的には、中央集権システムの下で官僚による恣意的な行政指導が続き、法の支配が形骸化していることにあり、国際関係の中では、あたかも日米関係が憲法を超えるかのような政治実態が生まれていることにあるとしている
民主 直嶋正行
簗瀬 進
161 161 3 6 - - 3 11
  • 不断に守られ、いかされなければ、国の枠組み等を規制する基本法の役割は果たせず、憲法の形骸化、空洞化に歯止めを掛け、世界の潮流、時代の流れに対応し得る新しい憲法をつくることが重要
民主 直嶋正行 161 3 - 4
  • 9条や89条など憲法の規定と実態との乖離が続くことは、法の支配を危うくするものである
民主 直嶋正行 162 3 - 14
  • 憲法の文言と現状が乖離することにより、憲法規範が形骸化、空洞化し、これが政治不信の大きな原因となっている
民主 簗瀬 進 162 6 - 3
  • 戦後60年になるのにいまだに基地があるという実態は、どんな戦力も保持しないという9条に照らし、大きな乖離がある
共産 紙 智子 161 3 - 9
  • 憲法が現実に合わなくなったから変えるべきとの意見があるが、憲法、特に9条から懸け離れた現実をつくり出してきたことの方が問題
共産 紙 智子 161 3 - 9
  • 憲法と現実の乖離を生み出した責任は憲法の側にあるのではなく、政治の側にあることをはっきりさせるべき
共産 仁比聡平 161 4 - 5
  • 9条と現実政治の乖離については、自衛隊の現実に合わせて9条を取り払う方向での解決ではなく、世界史的にも先駆的な意義を持つ9条の完全実施に向けて、憲法違反の現実を改革していくことこそ政治の責任である
共産 吉川春子 161 6 - 14
  • 生活保護始め福祉の切下げにより、25条以下の生存権規定についても、健康で文化的な最低限度の生活の保障が守られておらず、憲法と実態の乖離を埋めることこそが政治の責任である
共産 吉川春子 161 6 - 14
  • 憲法を改正して現実の乖離を固定するのではなく、憲法の理想に近づける努力を行うべき
共産 吉川春子 161 6 - 14
  • 現実が憲法から乖離したのではなく、憲法が現実から乖離したというのが正確な言い方ではないか
参院 椎名素夫 147 2 - 5

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