憲法前文 会派 委員名 回次 -

2 理念、法規範性

理念・内容
<平和的生存権>平和主義と安全保障 1 第9条と平和主義の理念
<基本的人権の尊重>
  • 日本国民のみが基本的人権を謳歌し、他国における人権じゅうりんに目をつぶることがあってはならず、日本人が進んで国際平和と人権擁護に貢献する決意を前文にうたい上げる必要がある
自民 岡田直樹 162 4 - 2
  • 現在の前文には人権尊重の理念が明確に表記されていない。前文の性格から、国民主権、基本的人権、平和主義の三原則を明記した方がよい
公明 白浜一良 161 3 - 9
  • 条文に環境やプライバシーが具体的に書かれていなくても、個人の尊厳を一つの価値とすれば、それが脅かされるような環境を許すことはできず、このようなことを前文に盛り込むことも一つの手法ではないか
公明 山口那津男 159 6 - 17
<歴史・伝統・文化、日本のアイデンティティー>
  • 日本の自然、歴史・伝統・文化を前文に織り込んでも良いし、地球環境の保全のような未来に向かって生きる日本人の指針も前文にふさわしい
自民 岡田直樹 162 4 - 2
  • 自然、国土、歴史、文化など私たちのアイデンティティーについて述べること、また、国民とともにある天皇を前文に書くということは少しも復古調ではない
自民 岡田直樹 162 6 - 13
  • 歴史・伝統・文化を前文に入れることには大賛成であり、特に伝統・文化は絶対に入れるべき。それは、復古主義ではなく、祖先に敬意を払い、自分が生存していることに対する感謝の気持ちが必要ということである
自民 北川イッセイ 162 4 - 18
  • 前文は、(1) 日本の歴史及び文化を示すものである、(2) 日本の目指すべき方向及び理念を述べなければならない、(3) 国民、特に子供や若い人に対する教育効果を持つ内容でなければならないと考える
自民 福島啓史郎 159 6 - 8
  • 日本のアイデンティティー、伝統・文化・歴史を前文に書けとの議論には違和感を感じるものが多く、戦後60年が無国籍・無文化であったかのような感覚は誤り。戦前への復帰ではなく、60年分をも包含した新しい価値観でなければならない
自民 藤野公孝 162 4 - 15
  • 日本のアイデンティティーを明確にした前文にすべきとの意見があるが、日本人の価値観が多様になり、自分は自由主義や民主主義を日本のアイデンティティーとは考えないがこれを絶対と思う人もいて、美しい日本のアイデンティティーという形で前文をつくることはなかなか難しい
自民 松村龍二 159 6 - 17
  • 党の新憲法起草小委員会の検討(平成17年)においては、現行憲法から継承する国民主権、基本的人権、平和主義を基本理念とし、現行憲法に欠けている日本の国土、自然、歴史、文化など国家の生成発展について記述し、このような国を愛し、その独立を堅持し、国民の安全を確保する旨を明らかにするとしている
自民 若林正俊 162 6 - 1
  • 党の新憲法起草小委員会の検討(平成17年)においては、天皇が日本の歴史、伝統及び文化と不可分であり、現行の象徴天皇として1章に位置付けることについては共通の党内理解が得られているが、前文において言及するか否かについては賛否両論があったとしている
自民 若林正俊 162 6 - 1
  • 全般的に人類の普遍的理念を中心に書かれているが、日本国の憲法として考えれば、日本人のアイデンティティーについても言及してよいのではないか
公明 白浜一良 161 3 - 9
  • 日本の歴史、伝統、文化を前文に盛り込むべきとの見解があるが、基本的人権の制限や過去の国家主義的考えに基づくものであれば、時代錯誤である
共産 吉川春子 161 3 - 6
  • 前文に国家像として国柄(歴史、伝統、文化に根差した固有の価値を大事にする国民性)を盛り込むという考えは、基本的人権の普遍性を否定する危険性をはらんでおり、賛成できない
共産 吉川春子 162 3 - 11
  • 前文に、日本の歴史、伝統、文化を盛り込むべきとの見解は、基本的人権の普遍性を制約する国家主義、復古主義の考えに基づくものであり、賛成できない
社民 近藤正道 162 6 - 10
表現
  • 翻訳的と言われており、分かりやすくきれいな言葉の文章とすべき
自民 秋元 司 161 3 - 8
  • 国民が苦難に遭遇したときに心を一つにして頑張ることのできるような、応援歌のような分かりやすく美しい日本語の前文を持ちたい
自民 岡田直樹 162 4 - 2
  • 憲法は、美しい日本語で、分かりやすく、格調ある表現で書いてほしい。前文ほど分かりにくい文章はない
自民 片山虎之助 147 3 - 13
  • 党の論点整理(平成16年)は、前文については、全面的に書き換え、翻訳調の表現を改め、文章は平易で分かりやすいものとし、模範的な日本語の表現にするとしている
自民 若林正俊 161 6 - 10
  • 前文について、憲法の三大原理を含めて高く評価しており、個々の文章上の問題が仮に幾らかあったとしても守っていくべき
共産 吉岡吉典 159 6 - 13
法規範性
  • 前文は、立法及び行政において、これに矛盾することはできないという意味で規範性を持ち、裁判の上でも、個々の条文と併せて解釈指針として用いるという意味を持つ
公明 山口那津男 159 6 - 17

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