平和主義と安全保障 会派 委員名 回次 -

1 第9条と平和主義の理念

平和主義
<内容>
  • 平和主義については、国際紛争を解決する手段としての戦争の放棄のみならず、国際社会に対する平和的貢献を積極的に行っていく旨をより明確に示すべきであり、憲法本文に国際協力にかかわる条項を設け、日本の国際協力の理念の提示と、国際社会の一致団結した活動への協力を明確に規定すべき
自民 阿南一成 159 4 - 19
  • 前文の平和主義は、一国平和主義ではなく、平和の構築に向けて日本が積極的に国際社会にかかわり貢献すべきとの積極的平和主義である
自保 椎名一保 156 7 - 21
  • 日本では、戦争体験に裏打ちされ、戦争の道具である軍事力そのものを全否定する純粋な平和主義が基調となったが、21世紀には、純粋な平和主義に代わり、人間の安全保障の考え方に示された未来志向の強靱な平和主義を確立することが必要
自民 武見敬三 159 5 - 1
  • これから求められる新しい憲法では、人間の安全保障の考え方に示された未来志向の強靱な平和主義と予見し得る将来のアジア太平洋における戦略情勢への国家安全保障上の対応が適切にバランスを取り、十分配慮された形で起案されるべき
自民 武見敬三 159 5 - 2
  • 単に日本が国際平和を危うくしないだけではなく、国際平和貢献、紛争予防外交を積極的に展開し、平和への侵害があれば、国際的取極に基づいて積極的にその復旧に努めてこそ国際の平和及び安全に最大限に努めたことになる
自保 野間 赳 147 6 - 2
  • 冷戦終結後の国際状況では、日本がより積極的に国際平和の維持増進に向けてかかわっていくことが期待されているので、平和主義ということで戦争をしないという消極的な対応から、国際協調主義・国際平和の維持に積極的にかかわっていくという対応・姿勢を世界に示していくことが求められている
自民 藤野公孝 159 5 - 7
  • 拉致や領土の主権は国の存立を挙げて主張しなければならない問題であるし、国際協調の中で、悪い国を懲らしめるというときに日本が平和主義と言って知らぬ顔をしていることはできず、50年前の平和主義は少し古くなっているのではないか
自民 松村龍二 159 6 - 17
  • 憲法の平和主義の原則は、一国による武力行使の放棄と国連主導の集団安全保障への積極関与の2点と考える。両者は、武力衝突事案に対し、個別国家による武力行使を禁止し、解決を国連の安全保障措置に一元化するとの構想にのっとった表裏一体のものである
民主 江田五月 159 5 - 2
  • 大戦争の惨禍を乗り越え、人類は、(1) 戦争の違法化、(2) 違法事態への対処方法としての集団安全保障措置、(3) つなぎの措置としての自衛権という合意にたどり着いたのであり、日本もこの合意を再定義し、国も国民も必ず守る原則として再記述すべき
民主 江田五月 162 4 - 5
  • 第二次世界大戦を経過した歴史を持つ日本にとって、憲法の平和主義の具体化として軍縮の呼びかけを普遍化すべきとの提言には共鳴する
民主 大脇雅子 159 2 - 19
  • 憲法で戦争の放棄と平和主義が定められ、世界平和のためにやるべきことをしっかりやると誓っているが、これからも真摯に実践していくべき
民主 小林 元 159 5 - 8
  • 日本が積極的平和主義国家として進む場合、第三国への派兵要求に対して自主的な判断を確保するための、従来とは異なる憲法を始めとする法的枠組みの在り方について議論を詰めていくべき
民主 鈴木 寛 159 1 - 19
  • 平和主義こそ日本の所与の条件であり、これをリメークしてナショナルゴールを設定することが重要。日本の科学技術を総合し、情報による平和の創造を前文で訴えるべき
民主 簗瀬 進 147 3 - 12
  • 専守防衛という大原則は、侵略戦争に対する厳しい反省や極東にあるという地政学上の観点、さらに資源が乏しくエネルギーが自給できないということの当然の帰結と言うべきであり、このような条件を前提として、平和を目指す新たな国家目標を憲法に明記すべき。その際、日本は科学技術を総合し、国境を越えた世界規模の情報交流を活発にし、人類の間に存在する誤解と偏見を乗り越えるなど、諸国の先頭に立ち、情報による平和の創造、すなわち情報平和主義を前文で訴えていくべき
民主 簗瀬 進 162 6 - 12
  • 21世紀に目指すべきこの国のかたちは、自国の利益にのみとらわれる視野の狭い一国平和主義や一国国益主義の道であってはならず、積極的平和主義、すなわち国際貢献国家日本、平和、人道の国日本であり、これは、正に憲法、特に前文の精神の示す道である
公明 魚住裕一郎 159 5 - 4
  • 各国の平和は世界全体の平和の中にしかあり得ず、国際平和の確立へ世界と共に行動することが、真の平和主義
公明 浜四津敏子 162 6 - 7
  • 21世紀に目指すべきこの国のかたちは、自国の利益にのみとらわれる視野の狭い一国平和主義や一国国益主義の道であってはならず、積極的平和主義、すなわち国際貢献国家であり、平和人道国家を目指すべき
公明 山下栄一 161 3 - 4
  • 前文は世界を平和にする使命が日本にあることを宣言しており、日本には様々な平和行程表を出していく責任がある。日本はこれを外交手段で行うべきであるが、まだそれだけの外交力がないため、理想と現実の間を少しずつ埋めていくしかない
公明 山本 保 159 2 - 12
  • 世界を平和にし戦争や飢餓等をなくすという憲法の理想については皆同じであるが、理想論と現実の国益との間には矛盾があり、実際にはその間で妥協をせざるを得ない
公明 山本 保 159 4 - 20
  • 前文後段は、日本だけが平和であればよいというのではなく、日本が世界を平和にするということを、理想・夢ではあっても追求していくことを世界に誓うものであり、21世紀は、正に前文が夢見てきたことを始めるということを感じる
公明 山本 保 159 6 - 12
  • 前文は日本が世界平和にそれなりの寄与をしなければならないということの根拠条文であり、この理念はより明確に書いていくべき
公明 山本 保 162 3 - 10
  • 9条は、戦争違法化という20世紀の流れを示した国連憲章に合致し、更に前に進めるという点で誇り得るものであり、このような憲法を持つ日本は、核兵器廃絶、南北問題の解決、環境破壊の防止など、非軍事の分野で国際的な平和貢献を積極的に行うべき。9条は国際貢献の足かせどころか日本が独自の積極的役割を果たすためのものになる
共産 井上哲士 159 4 - 14
  • 社民党は、21世紀を武力によらない平和実現(平和的対話、信頼醸成、紛争予防、非軍事の国際貢献)に全力を傾けるべき時代ととらえる
社民 大脇雅子 156 6 - 23
  • 武力による平和構築には問題のあることが明らかになり、前文と9条の下での日本のイニシアチブによる武力によらない平和構想を模索すべき。具体的方法としては、国連の枠組みの下での平和貢献、平和建設を改めて強調したい
社民 大脇雅子 156 7 - 22
  • 専守防衛に専念して、自衛隊を縮小し、平和外交や信頼醸成といった非軍事の力を発揮していくことが、9条を源泉とする日本の国際社会でのエネルギーとなる
社民 大脇雅子 156 8 - 17
  • 社民党は、日本は、平和を創造する国家として積極的役割を果たすべきとの立場に立つ。民生、非軍事の国際貢献と、平和的な外交と信頼醸成を柱にした政治を展開すべきとの考えに立つ
社民 大脇雅子 156 8 - 20
  • 憲法は、再び戦争をしないとの決意を実現するため、日本に、世界に向かって戦争をなくすことを提唱し、それを実行に移させる責任を課していると考える
社民 田 英夫 162 2 - 7
  • 貴族院において南原議員は、講和条約が締結されて日本が国連に入れば、第二次世界大戦により世界に迷惑を掛けたことを反省し、進んで人類の自由と正義を守るため、互いに血と汗の犠牲を払って恒久平和を確立すべきとの議論をしていたが、自由党は南原理論を現在の状況の中で活用したい
国連 平野貞夫 156 6 - 17
<平和教育>
  • 学校教育において平和教育を行うことにより、人と人との意見の違いや争いは、力によって解決することはあり得ないことを肝に銘じるべき
民主 那谷屋正義 161 3 - 12
<コスタリカの平和主義>
  • 日本が経済大国、貿易立国であることやアジアの現状などを考えると、コスタリカの考え方を日本に当てはめるのは難しい
自民 市川一朗 158閉 1 - 7
  • コスタリカは公安警察で守れるという考え方であり、これで十分守れることを信じている
自民 市川一朗 158閉 1 - 10
  • 米州相互援助条約があることによって常備軍を持たないという平和憲法が存続している点で、9条と日米安保条約との関係に共通するものがあると思われる
自民 吉田博美 158閉 1 - 6
  • コスタリカはそもそも侵略がないと信じているのであり、米州機構に頼る気持ちもないように思う
民主 本田良一 158閉 1 - 10
  • コスタリカが平和主義憲法を守り続けることができたのは政治的安定・統治能力があったためで、憲法を絵にかいたもちにしないためにはこれらが非常に重要
民主 若林秀樹 158閉 1 - 7
  • コスタリカの平和主義の立場は国民主権を徹底させる点でも大変優れたものがある
共産 小泉親司 158閉 1 - 5
  • コスタリカには脅威対応型という考え方そのものがなく、平和志向で大変強く憲法そのものがいかされている
共産 小泉親司 158閉 1 - 10
  • コスタリカは、実際には、事実上戦力不保持、戦争放棄で、日本国憲法と大変近い関係が実践されている
共産 小泉親司 158閉 1 - 10
  • 世界には、日本だけでなく、コスタリカなど17か国も軍隊を持たない憲法があることが余りにも知られていない
共産 吉岡吉典 158閉 1 - 9
  • 常備軍を持たないという平和憲法が実践され、生活と政治の原理として国のコンセプトになっていることに感動
社民 大脇雅子 158閉 1 - 6

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