二院制と参議院の在り方 会派 委員名 回次 -

2 参議院の機能-特に独自性を発揮すべき分野

権限・具体的機能
  • 直接選挙による参議院が衆議院と対等の権限を持ち、内外の重要課題に対して対等の議論をするという仕組みは、慎重に物事を決めていく上で国益に沿う道であり、堅持すべき
自民 浅野勝人 162 2 - 10
  • もう少し検討を深める点として、(1) えば米国のように人事案件は上院が行う等専属的又は優先的な分業の形や(2) 参議院が内閣や衆議院より先取りした課題を行うという時差分業の形がある
自民 荒井正吾 161 i - 14
  • 条約、場合によっては大使人事は参議院承認とする。ただし、予算に関連するものは衆議院も含めることも考えられる
自民 荒井正吾 161 ii - 1
  • 衆議院の決定権10に対し参議院が8という力のバランスなら、そのような権限は不要。参議院で否決されたら案件が駄目になる、逆に衆議院で3分の2の賛成があれば参議院に送ってこなくてよいぐらいの思い切った両院関係にする必要がある
自民 関谷勝嗣 162 i - 11
  • 何十年やってきた結果、予算・執行の衆議院とチェックの参議院という結論になったのであれば、この案を固めて中身のあるものにしなくてはならない
自民 藤野公孝 162 5 - 7
  • 参議院の諮問機関的性格を強めようとの主張もあるが、議決機関であることが国権の最高機関としての根本であり、議決機関としての権能をなくすないし弱めることは問題
自民 森元恒雄 162 ii - 7
  • 役割分担などを考えるとき、国会の二院であることを忘れてはならず、国権の最高機関である国会の本質は、直接選挙制、法律・予算等についての議決権の行使、議院内閣制である
自民 森元恒雄 162 5 - 6
  • 政権の獲得と政策の立案・実施・評価・改善という政治の二つの側面のうち、参議院は後者を担っていくわけであり、その点で立憲主義的役割をより発揮していく制度設計が重要
民主 鈴木 寛 161 6 - 3
  • 小委員会報告書に記載された問題意識で、憲法改正をせずに取り組める改革はすぐにでも取り組むべき
民主 松井孝治 162 5 - 10
  • 日本の利益を代表して世界に出て行く議員が必要であり、そのような役割を参議院が担うことも一案
民主 若林秀樹 162 ii - 8
  • 国会の役割である国益確保のためには、日本代表の議員が世界へ出て、議論することが必要。世界といえども人間関係がベースなので、その役割を担うのは、6年という長い任期を持つ参議院ではないか
民主 若林秀樹 162 5 - 8
  • 上院は地方の問題だけを取り上げ、その代表は州の政府高官又は州のトップで構成され、下院は、外交、防衛、教育、福祉等全国レベルの問題に特化して議論し、全国的に選ばれる、といったドイツ型の二院制も検討に値する
公明 高野博師 162 4 - 10
  • 若者の中でNGO活動が多岐にわたり活発に行われているが、選挙制度等も含めて、こういう人たちの考え方や活動を参議院の中でいかすことができないか
社民 田 英夫 161 6 - 6
<長期的、基本的な政策課題>
  • 財政再建基本法や社会保障基本法のように効果が世代間にわたるものは参議院がじっくり時間を掛けて検討すべき
自民 荒井正吾 161 6 - 3
  • 外交案件が長期的課題であるという点からは、条約の承認は参議院先議あるいは参議院先決にすべき
自民 荒井正吾 161 6 - 3
  • 参議院における法案審議の簡略化の反面、常任委員会における基本的テーマの継続的審議や基本法の参議院先議などが必要ではないか
自民 荒井正吾 161 ii - 1
  • 法案審議について、衆議院は迅速な決定をし、参議院は長期的視点の審議、短期的視点の立法のチェック、次世代代表としての権限行使を意識すればよい
自民 荒井正吾 161 ii - 2
  • 条約、法律の先議権については、参議院の審議の独自性発揮の観点から、長期的視野で検討すべきもの、慎重な検討を要するものなど一定の範囲のものについて参議院先議とする考え方もある
自民 荒井正吾 162 i - 2
  • 参議院の独自性重視の見地から、決算審査、長期的・基本的課題の審議及び行政監視、政策評価の充実が喫緊の課題である
自民 荒井正吾 162 i - 2
  • 外交、条約に関しては参議院が優越性を持つべきで、広い選挙区と長い任期で安定した基盤を持つ参議院議員が議員外交を通じて人脈をつくり、長期的視野に立って外交を行っていくことが必要
自民 田村耕太郎 162 4 - 16
  • 優越云々を別に置いておいて、役割を分担し、長期的テーマは参議院、短期的な点は衆議院という考え方も成り立つのではないか
自民 舛添要一 159 ii - 9
  • 教育や環境など、その政策の効果が長期に及ぶ案件についても、参議院が独自にその役割を発揮すべき
民主 鈴木 寛 161 6 - 3
  • 参議院は、衆議院とは違う長期の問題や国家基本の問題を審議してはどうか
民主 中島章夫 159 iii - 11
  • 基本法、憲法など中長期的な問題は参議院優先とする、地方間の問題も主要な機能とする、同時に決算や行政評価機能など抑制、チェックの院としての機能を果たすとの方向性は、小委員会で議論していけば、与野党の壁を越えて出せるのではないか
民主 松井孝治 159 i - 16
  • 増分主義の予算査定では見直せない予算・財政措置の根の部分の無駄を見直すため、大枠のマクロのルールをつくるか、根の部分の妥当性を中長期的に評価する仕組みを持つべき。未来への責任という意味で、参議院が中長期的視点でコントロールできるような形を憲法上の規定の整備も含めてつくっていけるかが重要
民主 松井孝治 161 2 - 19
  • 中長期的な課題について、会派の利益を超えて議論することにより、一つの見解を示していくことは重要であり、参議院で会派を超えて調査会活動で議員立法をより強めていくということが重要
民主 松井孝治 161 ii - 3
  • 決算、行政評価、地域間の財政調整は参議院が担うべき分野。また、年金問題など必ずしも政党の対立的関係で処理することが適切ではない中長期的な政策課題については、参議院がより優先して議論を行うような分担関係をつくり上げることが必要
民主 松井孝治 162 i - 3
  • 党の憲法調査会中間報告(平成16年)は、衆議院の予算審議と参議院の決算審議の役割分担、長期的視野に立った調査権限や勧告機能の拡充などを検討課題としている
民主 簗瀬 進 161 6 - 11
  • (1) 行政監視機能を参議院が果たすという観点から決算審査重視、(2) 長期的展望に立つ観点から基本法の参議院先議、(3) 行政監視の観点から国会同意人事の参議院の専権化又は優先化、(4) 中長期的政策の調査研究の強化が必要
公明 山下栄一 161 ii - 3
  • 長期的、基本的な政策課題では参議院の役割が重要。基本法は参議院中心で審議すべきであるし、中長期的な課題をどういう分野にするかは更に詰めていくことが重要
公明 山下栄一 161 6 - 4
  • 参議院が長期的、基本的な政策課題を重点的に行うことを強調し過ぎると、結果的に衆議院はこれらを余り行わないという意味になり、他院の権限にまで影響を与えるのではないかと懸念する
共産 吉川春子 162 5 - 5
<決算及び会計検査院>
  • 予算を衆議院、決算を参議院と役割分担するのであれば、決算に制度上担保された拘束力を持たせるべき
自民 愛知治郎 162 ii - 2
  • 参議院の決算に関する議決のうち将来の予算に関するものについては、何らかの方法で将来の予算を拘束すべき
自民 荒井正吾 161

162
ii 6 i - - - 1 3 1
  • 会計検査院は、参議院に帰属させる方がよい
自民 荒井正吾 161 ii - 1
  • 参議院の決算議決内容が次の予算を拘束するためには、決算を報告ではなく議案とすべき
自民 荒井正吾 162 i - 1
  • 参議院の行政監視機能の向上のため、決算審査、憲法解釈、請願審査等の充実を図るべきとの主張があると思われるが、賛成
自民 荒井正吾 162 i - 1
  • 会計検査院は国会又は参議院に帰属することが望ましく、この場合、憲法上規定するということになる
自民 荒井正吾 162 i - 2
  • 参議院の独自性重視の見地から、決算審査、長期的・基本的課題の審議及び行政監視、政策評価の充実が喫緊の課題である
自民 荒井正吾 162 i - 2
  • 参議院選挙への関心が落ちてもいけないので、長期的なことだけではなく、目の前の予算についても決算を通じて介入・管理していくような立場が必要ではないか
自民 藤野公孝 161 i - 15
  • 決算は、参議院先議で、報告ではなく議決案件とすることを求める。決算が翌年度の予算に拘束力を持つことを明定すべき
自民 藤野公孝 162 3 - 4
  • 党の新憲法起草小委員会の検討(平成17年)においては、会計検査院を参議院に置いてはどうかという議論も行ったが、独立性の確保の観点から、現行どおりとするとしている
自民 舛添要一 162 6 - 3
  • 行政監視は参議院の役割の大きな柱となるが、監視のためには実動部隊を足下に置くことが重要であり、会計検査院を参議院に所属させることに賛成
自民 森元恒雄 161 ii - 6
  • 参議院の決算が予算に影響を持たせられる、参議院の決算があって初めて予算がつくれる形に法律上も規定を設けられればよい。参議院が決算で指摘したことが具体的にどう予算に反映されるか、法律上縛ることまで踏み込みたいが、議論してほしい
自民 山下英利 162 i - 10
  • 決算を参議院で重点にやっていくことには大賛成である
民主 直嶋正行 162 3 - 15
  • 会計検査院を参議院に帰属させ、行政をきちんとチェックしていくことには大賛成である
民主 直嶋正行 162 3 - 15
  • 基本法、憲法など中長期的な問題は参議院優先とする、地方間の問題も主要な機能とする、同時に決算や行政評価機能など抑制、チェックの院としての機能を果たすとの方向性は、小委員会で議論していけば、与野党の壁を越えて出せるのではないか
民主 松井孝治 159 i - 16
  • 会計検査院を参議院に附属させることについて、会計検査院法の改正でできるのであれば、憲法改正を待たずに参議院で議論を始めていくのも一案ではないか
民主 松井孝治 161 6 - 7
  • 予算も法律も権限を握ったまま決算を強めるというより、予算を中心とした衆議院に対して、参議院は決算を中心に、決算の拘束力を強めるという形で機能を強化すべき
民主 松井孝治 162 i - 3
  • 参議院は、予算よりはチェックの院として、決算で予算の結果がどう現実に影響を及ぼしているかについて議論すべき
民主 松井孝治 162 i - 3
  • 決算、行政評価、地域間の財政調整は参議院が担うべき分野。また、年金問題など必ずしも政党の対立的関係で処理することが適切ではない中長期的な政策課題については、参議院がより優先して議論を行うような分担関係をつくり上げることが必要
民主 松井孝治 162 i - 3
  • 現在は、行政各部から説明を聴きながらチェックする状況にあるが、例えば会計検査院的機能を国会に取り込むべき、又は国会に取り込んで主として参議院が活用すべきとの議論もありうる
民主 松井孝治 162 i - 3
  • 次年度予算の審議前に参議院の決算審議が終了していることを国会運営上の慣行として位置付ければ、事実上、前年度決算の審議を予算に反映させ、拘束力を持たせる効果を一定程度期待できる。今の憲法でも可能な改革にはすぐにでも取り組むべき
民主 松井孝治 162 5 - 10
  • 決算委員会で、大臣が出席しなくても個別的事項について議論するという実績をつくりつつある。会計検査院の報告に基づきもっと審議日程を入れ、議論をすることにより、チェックの院としての機能が強化される部分はある
民主 松井孝治 162 5 - 10
  • 会計検査院の活用、国会との関係について、会計検査院法や憲法の規定在り方も含めて議論しなければならないが、先取りして改革は行えるし、与野党の枠を超えて議論していくべき
民主 松井孝治 162 5 - 10
  • 党の憲法調査会中間報告(平成16年)は、衆議院の予算審議と参議院の決算審議の役割分担、長期的視野に立った調査権限や勧告機能の拡充などを検討課題としている
民主 簗瀬 進 161 6 - 11
  • 両院は対等だが役割と権限は根本的に違うものにしなければならず、大いにめり張りを付け、政策評価、行政監視、決算、条約審査はやはり参議院の役割としてあるべきではないか
民主 若林秀樹 159 i - 18
  • 二院制下の財政統制においては、参議院は決算重視を考えるべき。さきの常会における決算審査の早期終了は、参議院の長年の努力が結実したもので、参議院、二院制の存在意義を示すものとして学界等で高く評価されている
公明 魚住裕一郎 161 2 - 18
  • (1) 行政監視機能を参議院が果たすという観点から決算審査重視、(2) 長期的展望に立つ観点から基本法の参議院先議、(3) 行政監視の観点から国会同意人事の参議院の専権化又は優先化、(4) 中長期的政策の調査研究の強化が必要
公明 山下栄一 161 ii - 3
  • 会計検査院について、三権から距離を置くのか、例えば参議院に帰属させるか等は今後議論すべき課題ではないか
公明 山下栄一 161 6 - 4
  • 行政府をチェックする意味から、会計検査院と参議院との結び付きをもっと具体的に考えられないか
社民 田 英夫 161 ii - 5
  • 参議院は決算審査や行政監視に力点を置くべきであり、会計検査院を国会に置くことも考慮すべき
国連 田名部匡省 154 4 - 10
  • 国会改革連絡会としては、(1) 首相指名は衆議院のみとして内閣に対して指導的立場を確保すること、(2) 参議院は決算審査と行政監視を重点的に行い、会計検査院を参議院の附属機関とすることを参議院改革協議会において提案している
国連 松岡滿壽男 155 5 - 10
  • 憲法を改正して会計検査院を参議院に持ってくるべきとの提案もしており、参議院は、衆議院に対して決算と行政監視を主体にした二院制というものを議論すべき
国連 松岡滿壽男 156 5 - 10

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