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公述人名
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5 選挙制度

選挙制度
 ※参議院の選挙制度については、二院制と参議院の在り方 5 参議院の構成の在り方・選挙制度を参照
  • 総選挙を政権(首相)選択選挙型に位置付けることが必要
小林 節 151 3 - 5
  • 多様な民意を反映させる制度が望ましい。特定のところが過大に代表されたり、逆に過小にしか代表されないのは問題
小澤隆一 151 6 6 - - 4 6
  • 制度の趣旨が国民に分かりやすいことが必要。選挙区選挙や拘束名簿式比例代表制は分かりやすいが、個人名・政党名いずれも可とする比例代表制は分かりづらい
小澤隆一 151 6 - 4
  • 選挙制度は、制度をつくった目的どおりの結果とならないことが大いにあり得る
小澤隆一 151 6 - 8
  • 政権選択と民意反映はトレードオフの関係。議院内閣制で首相選択を選挙に担わせるとなると必然的に小選挙区制になる
曽根泰教 151 8 - 10
  • 政治の成熟度が足りない場合は、小選挙区制等により議会に代表される意見の数を絞ることにより政権安定を図るが、成熟すれば、多数の政党でも互いの妥協により統一的意見形成が可能になり、日本はそのような段階に達している
平松 毅 156 2 - 12
  • 諸外国では選挙制度の基本枠組みと選挙法の公理を憲法典に明記することが非常に多いが、日本国憲法は選挙制度法定主義を採り、原則的に国会の裁量により決定しうるとしている
大石 眞 159 ii - 4
  • 直接選挙制と間接選挙制の選択、平等選挙の原則と選挙制度法定主義との関係の調整は、両院組織法にとって非常に大きな問題となる
大石 眞 159 ii - 4
  • 頻繁な選挙により、政党間、有権者の中の緊張感も失われる。余りに頻繁な実施の政治的効果や無関心層への広がりも考えるべき
大石 眞 159 ii - 18
  • 日本の選挙は非常にバリアが高い。選挙に出ることがやや社会的に異端だと思われる状況を直さなくてはならない
蒲島郁夫 159 ii - 19
  • 日本の女性議員の数は少ないと思うが、クオータ制で強制することは悩ましく、憲法改正で男女同権を定めたドイツのように全体的な取組を考えてはどうか
大山礼子 159 iii - 13
  • 選挙制度によって投票に行くインセンティブに変化が生じるのは、接戦の可能性と政党の期待効用差(政策の違い)だと思う
小林良彰 161 i - 5
  • 選挙の複雑さには(1) 投票の複雑さと(2) 集計の複雑さがあるが、(2) は投票者にとり投票コストを高くすることにはならないと考える
小林良彰 161 i - 6
<現状>
  • 日本の選挙は、地域、選挙区代表、政党代表の色彩が濃い
本田年子* 154 I - 8
  • 今の選挙は人気投票的な面があり、当選後の活動や発言を見守らない有権者も多い
本田年子* 154 I - 10
  • 現在の選挙制度は金がかかり、一人区が多いので、女性や新人には不利であり改善すべき
本田年子* 154 I - 15
  • 最近の有権者は、自分と近い年齢の候補者に入れる傾向が強い
小林良彰 161 i - 6
(参議院選挙)
  • 過去10年間の参議院選挙の投票率は平均52.6%と低く、半数近くが棄権
本田年子* 154 I - 4
  • 第19回参議院選挙では、自分の投票した候補者が当選した人は有権者中33.6%のみ
本田年子* 154 I - 4
  • 現行制度は、自民党が22%の有権者の支持で議席の61.6%を占める(第19回参議院選挙)など大政党に有利
本田年子* 154 I - 4
  • 非拘束名簿式となり初めての参議院選挙で無効票が多かったのは、国民に理解できなかったからではないか
本田年子* 154 I - 11
  • 有権者は参議院選挙で争点に基づく判断、業績に基づく判断、党首のイメージに基づく判断を行っており、有権者にとっては意見の表明としての参議院選挙は非常に重要なものがあった
蒲島郁夫 159 ii - 6
  • 参議院選挙は、定期的な選挙により世論の一つの計り方となる、選挙区が広く個人的つながりや社会的ネットワークで余り決まらずに争点が効きやすいという特徴がある
蒲島郁夫 159 ii - 19
  • 参議院選挙は、多党化現象、政党離れなど先行指標として世の中の流れを先取りするところがある。これは、(1) かつての全国区制度が少数意見を反映する部分があったこと、(2) 二票制で分割投票が可能であることが理由だったのではないか
金指正雄 159 iii - 7
  • 参議院の投票率が低いのは、参議院議員が有権者に身近の存在でないことが一つの理由
金指正雄 159 iii - 15
  • 参議院選挙は、多党化・政党離れなど一種の先行指標となっている、有権者が重要な選択に際して大きな決断をすることがある、争点に対する関心が高くなると言われている
小林良彰 161 i - 2
一票の価値
  • 選挙権の価値の平等は、議員が全国民の代表という点からも求められている
小澤隆一 151 6 - 4
  • 投票価値の平等の基準は、一種の価値判断の問題であるが、どこが憲法価値かは一概に言えず、政治過程、司法過程の議論を経て価値が形成されると見るべき
戸松秀典 154 5 - 6
  • 憲法学説としては、参議院選挙については間接選挙も可能との説や直接選挙を前提とする場合も平等選挙は要求されないとの説が有力に唱えられ、自分もこれらの説に賛同する
大石 眞 159 ii - 5
<衆議院の定数較差>
  • 現在の衆議院小選挙区間で2倍超の人口較差が発生しているのは問題
小澤隆一 151 6 - 4
[衆議院議員定数配分規定訴訟判決]
  • 衆議院議員定数配分規定訴訟の最高裁判決について説明
 較差2.309倍は合憲(平成11年判決) 最高裁判所 153 3 - 6
 較差2.92倍は合憲(昭和63年判決) 最高裁判所 153 3 - 11
 較差3.18倍は違憲(平成5年判決) 最高裁判所 153 3 - 11
 較差3.94倍は違憲(昭和58年判決)
 (ただし、法改正から期間経過しておらず、規定は合憲)
最高裁判所 153 3 - 10
 較差5倍は違憲(昭和51年判決) 最高裁判所 153 3 - 2
<参議院の定数較差>→二院制と参議院の在り方 5 参議院の構成の在り方・選挙制度
選挙権・被選挙権
  • 選挙権は、国家を組織し、政治社会をつくり上げて初めて出てくるものであり、国家以前に人々が持っている自然権ではない
高見勝利 159 i - 11
<選挙年齢>
  • 25歳になれば、衆議院議員になり、首相にもなれるが、都道府県知事は30歳になるまで立候補できないなど、被選挙権については問題があり、整理し直すことが必要
江橋 崇 151 5 - 9
  • 選挙年齢、被選挙年齢の引き下げを考えている
前田英昭 151 7 - 15
  • 18歳選挙権を認めていないのは世界的趨勢から立後れている
隅野隆徳* 154 I - 2
  • 選挙年齢引下げには十分検討の余地があるが、若い人の極端に低い投票率を改善する手立てを併せて講じないと効果が期待できない
小林良彰 161 i - 9
  • 選挙権は他国並みに18歳に引き下げ、より若者が政治を自らのこととして考えるようになることが望ましい
高見康裕* 162 I - 24
<投票の義務>
  • 投票義務化より、低投票率の原因精査が先決ではないか
小澤隆一 151 6 - 12
  • 憲法に投票の義務を書き込めば投票に行くというものではなく、投票に行きたくなるような政治、選挙制度を考えていく必要がある
中島茂樹 154 7 - 8
  • 投票率の向上は、国民への政治的啓蒙によるしかなく、強制選挙制度には賛成できない
百地 章 154 7 - 8
  • 投票に行かない有権者は政治への関心が低いのではなく、行くことで何かが変わることを感じ取れなければ行かないのであり、義務投票制の前に、一票の較差など改善の余地はまだある
小林良彰 161 i - 8
選挙運動(戸別訪問等)
  • 高額な供託金や戸別訪問の全国一律禁止などが問題
小澤隆一 151 6 - 5
  • 戸別訪問禁止や文書図画活動の規制など選挙運動に対する大幅な規制があるが、その改善が求められている
隅野隆徳* 154 I - 2
  • 無所属の議員には認められていない選挙運動もあり、このような点も検討してほしい
本田年子* 154 I - 8
  • 選挙にかかるコストがある以上、額は検討の余地があるかもしれないが、供託金という制度自体は必要
小林良彰 161 i - 11
[戸別訪問禁止合憲判決]
  • 戸別訪問禁止を合憲とする最高裁判決が前提とする立法事実が今日なお維持できるものかについて、精査の必要がある
小澤隆一 151 6 - 9

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