二院制と参議院の在り方 参考人名
公述人名
回次 -

5 参議院の構成の在り方・選挙制度

定数
  • 参議院は一歩高みに上がり、衆議院をたしなめる役割をしてほしい。それには、年齢・選出母体・選出地域の広狭・定員の問題などがある
内田健三 150 2 - 17
  • 個人という選び方と小規模院できっちりしたスタッフを持つことを考えたい。小規模な院の方が権威があるが、人数が減ると力が弱まる危険性もあるので、予算はむしろ増やし、一人当たりに多くのスタッフを付けて個人単位で活動することを念頭に置いている
岩井奉信 159 ii - 15
  • 識見を持った個人が当選する可能性を残す選挙制度を考えており、定数を削ることが至上命題ではない。日本の議員の数はむしろ少なく、削減しなくてはならぬというムードには批判的である
大石 眞 159 ii - 16
  • 識見を持った個人が当選する選挙制度を考えることが重要であり、定数削減が至上命題ではない
小林良彰 161 i - 4
  • 参議院の定数は、削減すればその分だけ少数意見が反映されにくくなるので、これ以上削減する必要はない
小林良彰 161 i - 7
任期・再選
  • 参議院の権限の強さは構成員の民主的正当性の強度に対応。再議決要件を緩和し参議院の権限を削減するなら、その程度に応じ参議院議員の選出方法見直し、任期延長も検討する必要が生じる
高見勝利 159 i - 3
  • 参議院の任期が長いところは変えるべきでない。長い任期を前提にした政策評価や調査的なものなどの機能分担、法案付託の段階での振り分けなども考えていく必要がある
岩井奉信 159 ii - 9
  • もう少し落ち着いて審議するには、任期延長も一つの選択肢
大石 眞 159 ii - 9
  • 再選には政党の力が必要なので、再選を制限し、それとともに任期を長くすれば、個人中心の審議が実現する可能性がある
飯尾 潤 159 iii - 4
  • 長期的問題に対応するため、任期を延長して再選や三選を制限することも考えられるが、立候補の自由や職業選択の自由との関係という問題もある
小林良彰 161 i i - - 4 9
  • 二院制の意義は衆議院の政策形成を異なる視点からチェックする点にあり、衆議院が内閣構成に大きくかかわることから政党化が避けられないのに対し、それとは離れた視点で選ぶのがよい。長い任期と半数入替制もそこに趣旨がある
小林良彰 161 i - 4
選挙制度
  • 参議院は一歩高みに上がり、衆議院をたしなめる役割をしてほしい。それには、年齢・選出母体・選出地域の広狭・定員の問題などがある
内田健三 150 2 - 17
  • 参議院議員の国民代表たる性格の変更については慎重に考慮・議論すべき
小澤隆一 151 6 - 4
  • 衆議院の暴走抑止機能を持つにふさわしい各種専門家を参議院議員として採用すべき
早川忠孝* 154 I - 3
  • 衆議院のチェック機能を持つ参議院は、衆議院と異なる時期や方法で選出することにより、有権者の多様な意思を公平に代表すべき
本田年子* 154 I - 5
  • 参議院の権限の強さは構成員の民主的正当性の強度に対応。再議決要件を緩和し参議院の権限を削減するなら、その程度に応じ参議院議員の選出方法見直し、任期延長も検討する必要が生じる
高見勝利 159 i - 3
  • 参議院は数に対して理に基づいて運営されるべきであり、これは政治家個人を中心とした運営により成り立つので、個人をどのような形で選出するかが問題となる
岩井奉信 159 ii - 2
  • 両院の選挙法が類似していることが憲法の予定する両院制の趣旨を損なわないかという点は、参議院について議員定数不均衡よりもはるかに深刻な問題である
大石 眞 159 ii - 4
  • 各国憲法に共通する上院の組織原理はない。憲法は貴族院型を認めないことは明確だが、公選院型のいずれを採るかは特定しておらず、両院制における上院の憲法上の意義や役割を再考して選挙制度にどう反映させるかが問題となる
大石 眞 159 ii - 5
  • 各県2名は、半数改選では小選挙区になるので、反対。フランスでは、各都道府県をいつも入れ替えるのではなく、3グループに分けて入れ替えており、このようなグループ分けも考慮に入れてはどうか
大石 眞 159 ii - 15
  • 参議院旧全国区の趣旨では相当高い識見の人々が登場し大局的な判断で知性を代表するような発言をすることが望ましかったが、別の表れ方をして全国区が残酷区になってついえたことは残念
大石 眞 159 ii - 17
  • 緑風会のような個人対個人のメンバーシップを確立し、優れた人をメンバーとして迎えられる選挙制度を含めたシステムをつくるのも参議院議員の一つの義務である
蒲島郁夫 159 ii - 17
  • どちらかというと、衆議院は多数派形成に力点が置かれるが、参議院は少数者の意見ができるだけ出るような制度が好ましい
飯尾 潤 159 iii - 12
  • 衆議院選挙は国民の意思が一体として表されることが必要なので単純な制度が好ましいが、参議院は組合せの制度でもよいのではないか
飯尾 潤 159 iii - 15
  • 参議院はある程度の年齢にならないと出られないというのも一つの案だが、若者の政治離れの中では、必ずしも提案できない
飯尾 潤 159 iii - 17
  • 参議院選挙はできるだけ少数の意見が出るべきとの観点から、参議院選挙は制限を低くしていくべき
飯尾 潤 159 iii - 17
  • 選挙となれば政党が前面に出るのは必然であり、政党色のある選挙制度でも仕方ないというところから議論を始めてはどうか
大山礼子 159 iii - 5
  • 比例代表に出るための最低候補者数の廃止、ITの活用による金のかからない選挙を可能にする選挙運動規制の見直しなども重要。議員をやっている間は休暇を取れる制度も考えてもよい
大山礼子 159 iii - 17
  • 選挙制度は、政党・政治の力が常に制度を超えてゆくので、改変ばかりしても仕方ない
金指正雄 159 iii - 7
  • 衆議院とは異なる方法で議員を選出することが何よりも重要
小林良彰 161 i - 1
  • 選挙制度を考えるには基準を設定する必要があり、その際には有権者の視点から考えるべき
小林良彰 161 i i - - 3 4
  • 参議院の選挙制度を考える基準としては、(1) 民意の反映、(2) 人の選択、(3) 恣意性の排除、(4) 投票のインセンティブが挙げられる
小林良彰 161 i - 3
  • 民意の反映には各政党の得票率と議席率の一致が必要となり、拘束式比例代表制や非拘束式比例代表制がこの基準を満たし、併用制がこれに準じる
小林良彰 161 i - 3
  • 人の選択に関しては、政党化する衆議院との区別を図り、個人本位を目指すことになるが、非拘束式比例代表制がこの基準を満たし、拘束式比例代表制を除く他の制度がこれに準じる
小林良彰 161 i i - - 3 4
  • 有権者の意思の反映には恣意性の排除が必要であるが、小選挙区で一義的な区割りしか存在しないような基準を設けることは困難
小林良彰 161 i - 3
  • 各地域の定数を投票総数に従って割り振れば、有権者にインセンティブを与えることができるのではないか
小林良彰 161 i - 3
  • 参議院の新しい選挙制度を考えた場合、個人本位・より脱政党化するような運用の仕方も含めて制度改革を考えていくことが必要
小林良彰 161 i - 4
  • 二院制の意義は衆議院の政策形成を異なる視点からチェックする点にあり、衆議院が内閣構成に大きくかかわることから政党化が避けられないのに対し、それとは離れた視点で選ぶのがよい。長い任期と半数入替制もそこに趣旨がある
小林良彰 161 i - 4
  • 衆参の選挙はそれほど異ならない時期に行われており、同じ選挙制度なら、両院の構成がほぼ同じになると同時に、同タイプの者が選ばれる。民意反映には地域の多数意見を反映させる形もあれば全国の意見分布を反映させる形もあり、両方の形をそれぞれの院が持つことが本来的意味のチェック・アンド・バランスになる
小林良彰 161 i - 5
  • 米国上院は100人を34、33、33の3グループに分け、3分の一ずつ改選するが、改選のない州が生じるため、有権者には分かりにくい
小林良彰 161 i - 8
  • 衆議院は政党全体で公約を出すが、参議院は、議員個々が自分の主張・政策を出して、それを有権者が選ぶことも必要ではないか
小林良彰 161 i - 10
  • 参議院選挙では、候補者個人に公的助成を行ってもよいのではないか。ただし、泡沫候補を防ぐため、法定選挙の費用の範囲内で貸し出し、得票数に応じて返済させる方法を検討してはどうか
小林良彰 161 i - 11
  • 衆議院のカーボンコピーと言われる大きな理由は、選挙制度。同じような政党が同じように分かれる構造となっており、衆議院は小選挙区のみ、参議院は全国比例区にする等のアクセントのある改革をしなければ参議院はますます陥没する
五十嵐敬喜* 162 I - 12
<直接選挙制>
  • 参議院は非民選にして元老院型にすべき
小林 節 151 3 3 - - 8 11
  • 直接選挙が歴史の方向であり、より民主的である
隅野隆徳* 154 I - 7
  • 選挙には政党の助力が不可欠であり、選挙がある以上、衆参の構成が同質化する。そこで、直接選挙で選ばれる衆議院で参議院の候補者を選ぶ二層制を提案する。その場合、党派性を脱却できるシステム(候補者のリスト化等)を考えるべき
早川忠孝* 154 I I - - 3 10
  • 参議院の権限を限りなく縮減すると、最後は人的構成は任命・終身制になり、政治的にはほとんど意味のない権限にまで縮減され、憲法で規定すべきか疑わしい機関になる
高見勝利 159 i - 3
  • 憲法学説としては、参議院選挙については間接選挙も可能との説や直接選挙を前提とする場合も平等選挙は要求されないとの説が有力に唱えられ、自分もこれらの説に賛同する
大石 眞 159 ii - 5
  • 県議会による間接選挙も考えられるが、間接選挙で選ばれることと実際に選ばれる人の能力の差はほとんどないような気がするので、直接選挙の方がすっきりするのではないか
蒲島郁夫 159 ii - 10
  • 間接制や任命制の議論もあり得るが、現に公選である以上、国民の理解を得るのは難しい
飯尾 潤 159 iii - 3
  • 43条が間接選挙を否定しないとの学説は承知するが、現に公選であるものを非公選とするのは現実に難しく、国民の理解も得にくい
小林良彰 161 i - 2
  • 道州制採用の際は別として、現状で間接選挙にするのは国民との距離を遠くするし、その有識者を選ぶとしても今の日本で有識者を判断する客観的基準を見いだすのは難しく、国民による選挙がよい
小林良彰 161 i - 2
<選挙区の広さ>
  • 参議院は一歩高みに上がり、衆議院をたしなめる役割をしてほしい。それには、年齢・選出母体・選出地域の広狭・定員の問題などがある
内田健三 150 2 - 17
  • 選挙区選挙は、府県のグループ化など少数意見の反映が可能な制度も考えられる
隅野隆徳* 154 I - 8
  • 個人の識見をいかせる代表を出すには、昔の全国区のように全国的に優れた人材を集めるか、ドイツの参議院のように地方の識見を集めるか、二つのうちの展開型であろう
岩井奉信 159 ii - 16
  • 選挙区が小さいと全国に広く浅く支持者がいる政党では当選できる選挙区が限られるが、全国区では政治家と有権者の距離が離れるとともに選挙運動が個人の能力を超え、政党の支援抜きにはできにくくなる
小林良彰 161 i - 9

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