7 「総論」に関する調査

 「総論」のテーマでは、「前文」及び「改正、最高法規」、さらに明治憲法から現行憲法移行に当たっての最大の問題であった「天皇」を取り上げ、調査を進めた。なお、調査対象としては、憲法三大原則に沿った「国民主権と国の機構」、「基本的人権」、「平和主義と安全保障」というこれまでのテーマ調査では直接の対象とされなかった憲法事項を取り扱うことを想定したもので、必ずしも講学上の「憲法総論」の範囲とは一致していない。

学識経験者等からの意見聴取(第159回国会)

 憲法学者をはじめとする学識経験者等を招致し、意見を聴取し、質疑を行った。

 平成16年4月21日に、「前文」について、青山武憲氏(日本大学法学部教授)、海外の憲法事情に詳しい英正道氏(元駐イタリア大使・鹿島建設株式会社常任顧問)及び棟居快行氏(北海道大学大学院法学研究科教授)から、それぞれ意見を聴取し、質疑を行った。

 5月12日に、「改正、最高法規」について、浦部法穂氏(名古屋大学大学院法学研究科教授)、竹花光範氏(駒澤大学法学部教授)及び土井真一氏(京都大学大学院法学研究科教授)から、それぞれ意見を聴取し、質疑を行った。

 5月26日に、「天皇」について、阪本是丸氏(國學院大学神道文化学部教授)、憲法学者の笹川紀勝氏(国際基督教大学教養学部教授)及び皇室法に詳しい園部逸夫氏(元最高裁判所判事)から、それぞれ意見を聴取し、質疑を行った。

委員相互間の意見交換(第159回国会)

 各調査会では、参考人質疑に引き続き、委員相互間の意見交換が行われた。前文の意義、最高法規の章の位置付け、改正の必要性、天皇制の在り方等について、それぞれ活発な議論が交わされた。

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