改正、最高法規 会派 委員名 回次 -

2 最高法規性と憲法尊重擁護義務

最高法規
  • 97条については、ここに書かなくても国民の権利と義務のところで明記すれば、形式的な最高法規性は保たれる。権利と義務の章ないし前文ということに対して異論はない
自民 山下英利 162 4 - 5
  • 党の新憲法起草小委員会の検討(平成17年)においては、最高法規の章については、現行のまま維持するとしている
自民 若林正俊 162 6 - 2
憲法と条約・国際法との関係
  • 国際法を遵守すること、国際協調を基本的態度とすること等を憲法上明示する必要がある
自民 荒井正吾 162 3 - 1
  • 国際社会の中で「名誉ある地位を占めたい」(前文)としながら、実際には憲法上の制約により条約・国際法規を誠実に遵守できない部分があるが、国際社会が合意したものを誠実に遵守し、実行できる国家でなければ、国際社会における主体的地位は占められない
自保 市川一朗 156 9 - 22
  • 憲法と条約の優位関係は重要な問題であり、こうした点について議論の生ずるような憲法こそ問題である
自民 森田次夫 159 7 - 18
  • 条約と憲法では、国内的な効力については憲法が優位すると考えないと、国会の過半数で成立する条約により憲法を改正することになり、憲法改正に国民投票を必要とする国民主権の原理と矛盾する
自民 山下英利 162 4 - 5
  • 違憲審査権の対象として条約を追加し、憲法の優位性を明記すべき
自民 山下英利 162 4 - 5
  • 日本の核兵器保持の可否が議論になった際も、憲法の中だけで議論されていたが、国際法から言えば、NPT条約に加盟しており、当然核兵器は持てない。国際化が進んでいる今日、国際的視点を踏まえた中で憲法論議をしていくべき
自民 吉田博美 159 3 - 16
  • 日本が締結した条約や国際法規を遵守するとの条項を削除しなければ、外国の都合で憲法の上位に来るような解釈の矛盾を来たすことになる
民主 喜納昌吉 162 4 - 7
国際協調主義
  • 平和主義、国際協調主義が憲法の基本原理であることを再確認、明確化するため、前文は基本的に堅持すべき
自民 荒井正吾 162 3 - 1
  • 国際法を遵守すること、国際協調を基本的態度とすること等を憲法上明示する必要がある
自民 荒井正吾 162 3 - 1
  • 国際社会における日本の役割・責任が憲法施行時より増大する中で、国際社会における平和の維持と回復に日本が無関心でいることは許されず、前文に関して積極的に議論することが必要
自保 椎名一保 156 6 - 20
  • 前文の国際協調主義、平和主義を具体的に書いた項目が憲法中になく、どのような国際協調主義でやるかという条項がないので、新たに章立てをし、国際協力・国際協調を明記すべき
自民 舛添要一 156 7 - 22
  • 日本が安保理常任理事国になることは憲法の理想の実現でもあるが、そのような場合、何を基準に国際的協力を行うのか憲法に明記しておくことが必要
自民 舛添要一 156 7 - 23
  • 環境問題や戦争等国境線を越えて存在する地球単位の病の治療は国家単位で行っていては間に合わず、国益は人類益との整合性を図らねばならない時期に来ており、前文と9条は世界をリードする理念である
民主 喜納昌吉 161 3 - 8
  • 憲法は、国際的な視点や世界における日本の位置付けを重視すべきであり、国連を中心とした国際社会や隣国との協調、ODAやPKOを通じた積極的な国際貢献、国際法や国際人権法の尊重、人間の安全保障の観点に立った日本の姿勢を憲法に盛り込むべき
民主 若林秀樹 162 6 - 6
<内容>
  • 自衛隊のような野営能力、自活能力、防衛能力、攻撃反発能力を持つ組織の治安活動目的での派遣は必要であり、前文の平和貢献への一つの対応になる
自保 荒井正吾 156 7 - 18
  • 前文の平和主義は、一国平和主義ではなく、平和の構築に向けて日本が積極的に国際社会にかかわり貢献すべきとの積極的平和主義である
自保 椎名一保 156 7 - 21
  • 国際協調主義とは、一つの外国ないし幾つかの外国の集団と協調するというのではなく、国際社会と協調するということであり、国際社会は主権国家が権限を譲り渡して制度をつくるという形で出来ており、国連を無視して考えるわけにはいかない
民主 江田五月 156 8 - 18
  • 国際社会の中で平和で協調しながら相互に生きていく環境をつくり出すのが日本の国益
民主 川橋幸子 156 9 - 22
  • 21世紀に目指すべきこの国のかたちは、自国の利益にのみとらわれる視野の狭い一国平和主義や一国国益主義の道であってはならず、積極的平和主義、すなわち国際貢献国家日本、平和、人道の国日本であり、これは、正に憲法、特に前文の精神の示す道である
公明 魚住裕一郎 159 5 - 4
  • 9条に投影された国家主権の自己限定の考え方を基に、国連による普遍的な安全保障と紛争予防措置の確立に向け主導的な役割を果たすことこそ、前文に示された日本が歩むべき道である
公明 山下栄一 161 3 - 4
  • 前文後段は、日本だけが平和であればよいというのではなく、日本が世界を平和にするということを、理想・夢ではあっても追求していくことを世界に誓うものであり、21世紀は、正に前文が夢見てきたことを始めるということを感じる
公明 山本 保 159 6 - 12
  • 小泉首相はイラクへの自衛隊派遣の根拠として前文3段を引用するが、前文3段は過去の日本の態度に対する深い反省を示す趣旨であり、この引用は見当違い
共産 吉川春子 159 6 - 18
憲法尊重擁護義務
  • 党の新憲法起草小委員会の検討(平成17年)においては、責務として追加すべきものとして、国防の責務、税金だけではなく社会保険料のような社会的費用を負担する責務、家庭を保護する責務、生命の尊厳を尊重する責務、憲法尊重擁護の責務、環境を保護する責務などを挙げている
自民 舛添要一 162 6 - 2
  • 憲法尊重擁護義務の主体には、国民も含まれる
自民 森田次夫 159 7 - 17
  • 公務員だけでなく、国民が憲法あるいは法令を遵守しなければならないという規定も憲法に明確に設けるべき
自民 森元恒雄 161 4 - 2
  • 国民の憲法尊重擁護義務を明記し、憲法をよりどころに国民が一致団結できるような、親しみのある身近な憲法としてほしい
自民 山下英利 162 4 - 5
  • 公務員の憲法尊重擁護義務をなくし、国民の憲法尊重擁護義務を規定すべきとの議論があるが、これは憲法の権力制限規範としての性格を縮小し、憲法を国民の行為規範とするものであり、近代立憲主義的憲法を否定し、人類の歴史的英知から離脱するもの
共産 仁比聡平 162 3 - 16
  • 国民の声に真摯に耳を傾け、憲法をいかにいかすかを考えることが、全国民の代表として憲法を論じ、憲法にかかわる国会議員の憲法尊重擁護義務の重みにかなうことではないか
共産 仁比聡平 162 6 - 14

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