二院制と参議院の在り方 会派 委員名 回次 -

5 参議院の構成の在り方・選挙制度

選挙制度
<直接選挙制>
  • 参議院の直接選挙制度は、議院内閣制を支える根幹であり、維持していくべき
自民 浅野勝人 162 2 - 10
  • 直接公選制の維持は、両院の一翼を担う一院という立場から譲れない点である
自民 荒井正吾 161 6 - 3
  • 参議院は間接選挙にすべきとの意見もあるが、直接公選制を維持すべき
自民 荒井正吾 162 i - 2
  • 激変緩和機能という上院の保守的役割を重視すると直接公選以外の仕組みも考えられるが、両院の直接公選は、戦後、議会制民主主義の確立により真の民主主義国家を建設するという基本的考え方に立脚したものであり、この考え方は今日でも重要視すべき
自保 市川一朗 154 4 - 14
  • (任命制である)カナダの上院は、かなり専門的な立場の議員が多く、独立性が強いという印象を受けた
自民 市川一朗 158閉 1 - 7
  • カナダは下院中心の議院内閣制で、上院はそれをチェックする役割。上院を任命制にしたのは、下院と同じような構成では下院の力を弱め、ひいては議院内閣制も弱められることによる
自民 市川一朗 158閉 1 - 11
  • 上院たる参議院は尊敬と権威を持つべきで、そのためには、(1) 少数であること、直接選挙であること、(2) 全国区を中心に優れた人材を出すとともに、各地方ブロックを設けることが適当。なお、地方ブロックの問題は、定数是正の関係で考えなければならない
自民 福島啓史郎 159 iii - 19
  • 今日の日本では誰が有識者かは選びにくく、やはり選挙で選ぶべき
自民 松村龍二 159 iii - 21
  • 国権の最高機関である国会の中の衆議院・参議院であることを考えると、直接選挙制は捨てられない一つのファクターである
自民 森元恒雄 162 i - 8
  • 国会が国権の最高機関とされるのは、国民の代表機関であり、国会意思を決定する機関ということによる。このような役割・機能は、直接選挙ということを切り離しては在り得ない
自民 森元恒雄 162 ii - 7
  • 国民主権を徹底する観点からは、より多くの国民の意思が反映される機会を厚くする制度設計が必要であり、直接選挙制の維持は当然の結論である
民主 鈴木 寛 162 5 - 4
  • 時々の政治的状況の中で解散をし、その時々の民意を確認する機能を持つ衆議院に対し、参議院は3年ごとに民意を問うことを権力に強制し、民意・権力の暴走にブレーキをかける機能を持っており、参議院の直接公選制を否定することはおかしい
民主 簗瀬 進 162 i - 11
  • 直接公選制は堅持すべき
公明 山下栄一 161 6 - 5
  • 間接選挙によることは、参議院の権限を弱めることになるため、賛成できない
公明 山下栄一 162 ii - 5
  • 行政権のチェック、衆議院とのチェック・アンド・バランスという機能は直接選挙に足場を置くことにより果たすことができ、推薦議員の導入は参議院の弱体化につながる
共産 吉川春子 161 ii - 4
  • 推薦制などではチェック機能が発揮できないので、直接選挙によって選ばれた議員で構成されるべき
共産 吉川春子 161 6 - 8
  • 推薦など直接選挙によらない議員で参議院を組織するとの提案があるが、首相、参議院議長、最高裁経験者を推薦で参議院議員とするようなことが行われれば、新たに国民との距離を置いた特権階級をつくる貴族院の復活であり、時代錯誤
共産 吉川春子 162 i - 6
  • 直接選挙によらない参議院議員は行政府へのチェック権限も強力には行使できなくなるのではないか
共産 吉川春子 162 i - 6
  • 間接選挙や推薦制による参議院議員の選出は、民主的な二院制の基礎を崩すものであり、賛成できない
共産 吉川春子 162 ii - 5
<選挙区の広さ>
  • 日本全体のことを考えた民意を集約する上で、ある程度の広さの選挙区が必要
自民 愛知治郎 161 i - 12
  • 上院たる参議院は尊敬と権威を持つべきで、そのためには、(1) 少数であること、直接選挙であること、(2) 全国区を中心に優れた人材を出すとともに、各地方ブロックを設けることが適当。なお、地方ブロックの問題は、定数是正の関係で考えなければならない
自民 福島啓史郎 159 iii - 19
  • 公明党は、総定数を約1割減の226とし、現行の都道府県単位の選挙区及び比例代表を廃止し、全国を広域的な10程度の大選挙区とするブロック別大選挙区制を提案している
公明 魚住裕一郎 162 6 - 12
  • 公明党の提案するブロック別大選挙区制は、(1) 政党よりも個人重視、(2) 都道府県より広い地域であるブロック別の単位、(3) 将来の道州制を見据えたもの、(4) ブロックの定数は人口比例で決めるので一票の較差の問題は生じない、(5) 現行の衆議院選挙制度とも明確に異なるなどの点で特色を有し、二院制と参議院の在り方に関する小委員会報告の指摘するポイントを満たすもの
公明 魚住裕一郎 162 6 - 12
  • 参議院の選挙制度としては、広域から見識を持った人物を集めるという観点からブロック別の大選挙区制が良い。この場合、ブロックは道州制を志向したものとし、定数は人口比例で決める
公明 山下栄一 162 ii - 5
<比例代表制>
  • ノルウェーを参考に、同時選挙で、例えば下院は小選挙区選出者、上院は比例代表選出者という考え方もあるだろう
自民 福島啓史郎 159 iii - 19
  • 比例代表は政党色が強くなり、参議院としての独立感に対しても障害になってくるのではないか
自民 山下英利 161 ii - 7
  • 職能代表の意味が日本では乏しく、非拘束名簿式比例代表制は見直すべき
民主 川橋幸子 154 4 - 8
  • 専門性や地域代表性を考えた場合、比例区選出と選挙区選出を同数とし、3年毎に比例区だけの選挙と選挙区だけの選挙を交互に行うことも一考ではないか
民主 郡司 彰 162 ii - 3
  • 非拘束名簿式では特定グループに支援される人が出てしまい、基本的・本質的議論をしようとする参議院の役割との間に乖離が生じるので、拘束式にして政党に責任を持たせる方が良い
民主 中島章夫 159 iii - 11
  • 次の世代の利益はだれも代表していないが、比例代表なら世代別クオータも導入可能ではないか
民主 松井孝治 159 ii - 11
  • 民意の集約を担うべき衆議院は完全小選挙区制が望ましいのに対し、民意の反映を担うべき参議院は比例代表を本質として再構成すべき。都道府県(道州制が導入された場合は道州)を単位とし、衆議院で行われている惜敗率を前提とした非拘束名簿式というようなものは可能ではないか
民主 簗瀬 進 162 ii - 9
  • 参議院の選挙制度としては、比例代表が一番優れているのではないか
共産 吉川春子 159 iii - 14
  • 比例代表制度は非常に優れており、定数是正のために比例代表を減らして選挙区に持ってくるとの考え方に立ってはならず、比例代表はむしろ拡充すべきであり、これを減らすことは参議院の機能強化という点からも賛成できない
共産 吉川春子 161 6 - 8
  • 現在の非拘束名簿式比例代表制は、(1) 政党化し、しかも第二衆議院のようになってしまう、(2) 理論的には少数者も出せるが、現実にはなかなか出られない、という点で最悪の制度である
社民 田 英夫 159 iii - 15
  • 今が最悪の制度になっており、政党の名前を書いて投票するという部分が取り入れられたため、参議院の政党化につながっている
社民 田 英夫 161 6 - 5
  • 比例代表制は民意を正確に反映するという利点があり、比例選挙には必ずしも反対しないが、政党名による投票は政党を重視した制度であり、参議院にはなじまない
社民 田 英夫 162 ii - 7
<地域代表制>
  • 道州制に移行した場合は別としても、現在の都道府県制の下で参議院の地域代表性を強調するのはどうか。この問題は参議院の定数の議論とも関係してくるのではないか
自民 森元恒雄 162 5 - 6
  • 都道府県代表については必ずしも否定しないが、例えば米国は連邦制であり、都道府県と各州を比較するのは誤り。日本に合った、二院を置く趣旨に沿った選挙制度であるべき
民主 直嶋正行 162 5 - 7
  • 党の憲法調査会中間報告(平成16年)は、地域代表制を中心とし、専門性も加味した選任方法へと改革すべきではないかということも検討課題としている 
民主 簗瀬 進 161 6 - 11
  • 上院は地方の問題だけを取り上げ、その代表は州の政府高官又は州のトップで構成され、下院は、外交、防衛、教育、福祉等全国レベルの問題に特化して議論し、全国的に選ばれる、といったドイツ型の二院制も検討に値する
公明 高野博師 162 4 - 10
参議院の定数較差
  • 国土の均衡ある発展は重要な政策課題であるが、国民の生命と財産の確保のような重要なテーマについて、地域により意思のウェートに差が生じることは問題
民主 鈴木 寛 162 ii - 8
  • 小林良彰参考人提案の「一人の等価値ではなく一票の等価値であり、投票率が高い選挙区ほど多くの議員が割り当てられる制度」は一考に値する考え方
公明 山下栄一 161 6 - 5
  • 選挙区の較差是正は緊急の課題
共産 吉川春子 159 iii - 20
  • 国民から見て参議院の存在価値を高めるには、鏡のごとく民意を反映できる選挙制度、一票の価値の平等をいかに担保するかが最重要課題である
共産 吉川春子 162 5 - 5

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